配布−サンプリング書道1.0−

なんとか今年中にサンプリング書道を公開することができました。
GUI設計が始めてだったので、ずいぶん手間取りましたが。


サンプリング書道1.3(更新2009/12/27)


上記リンクからzipファイルをダウンロードして下さい。
解凍後、SamplingCalligraphy.exeで実行できます。
使用方法はフォルダの中にあるreadme.txtに書いてあります。


もともと研究テーマとして作っており、このように配布までを想定していなかったため、バグが多く発生したり、GUIが使いづらかったりすると思います。


なにかご意見、ご感想がありましたらいただけると幸いです。


※現在シンセサイザメタファによるストロークデザイン機能を実装中ですので、来年の1,2月あたりに改めて公開したいと思います。

参照元閲覧機能

WISS2009にて、サンプリング書道の参照元閲覧機能についてポスター発表をしてきました。


[発表論文]
http://www.wiss.org/WISS2009Proceedings/posters/paper0077.pdf


この機能は、サンプリング書道において「何をサンプリングしたか」を明らかにするためのものです。

例えば音楽のサンプリング楽曲の場合、元ネタとなった楽曲のことを知っていて聞くのと、知らずに聞くのではその楽曲に対する印象や興味の持ちかたが全く変わってきます。
元ネタとなる楽曲が持つ時代背景やメッセージをよく理解した上で、それを取り入れたサンプリング楽曲を聞けば、きっと印象は変わるはずです。

このような元ネタから受ける影響をサンプリング書道にも取り入れようとしたのが、今回の「参照元閲覧機能」です。

この機能はとてもシンプルで、描画済みの画像の上でマウス操作をして、サンプリングしたモデル画像を表示させます。

たとえばこの画像の例では、「道」という書のモデル画像をサンプリングして円を描画後、その円の上で参照元画像である「道」を表示している例です。

これにより今まではサンプリング作品を見ただけでは、何によって描かれたか分からない状態であったのが、はっきりと参照元を明らかにすることができました。

このように、もともとは鑑賞者の閲覧体験を充実させる事を目的としていたのですが、制作者側にもこの機能による影響が現れました。

この作品は参照元閲覧機能を実装後に作られた作品です。
このサンプリング作品は何もしない状態では「政」という字しか確認できず、それがどのような書をサンプリングしたかということは分かりません。

しかし、参照元を表示すると「金」という字によって描かれたことが分かります。このことにより「金」と「政」という組み合わせからくる文脈、さらには参照・被参照という関係からくる文脈が作品に生まれます。

これまでのように、モデル画像のもつヴィジュアルのみを複製するのではなく、モデル画像の持つ意味やメッセージをも複製する表現が可能となりました。

書道家

テレビの取材&放送からちょうど1カ月が経ちました。

友人、知人から様々な反響がありましたが、なかでもうれしかったのは、番組を見たという「書道家」の方からメールで連絡をもらった事。

今まで情報科学の成果としてある程度の評価をされてきましたが、アーティストの方から、評価していただいた事はとてもうれしい事でした。


そして、本日。
その書道家の方と面談する事ができました。

商業書道というものをやっており、書の新しいかたちを探求している方でした。
いくつか作品も見させていただいたのですが、やはりプロの方はすごい。
正直、書道作品を見る目があるわけではないので、難しい事はわからないのですが、単純に「良い」「素晴らしい」と思える作品の数々でした。

しかも中には、クライアントを意識して同じ題材で全く印象の異なる数種類の作品の数々。
これは一般的な書道家とは異なる能力なのでしょう。
書道デザイナーです。

こういう作品を作れる人はやはりすごい。
尊敬します。

私のプロジェクトは言わば書における「素人」支援システム。
今回、話に出てきたデザインの場での「プロ」の支援にどこまで活かせるかまだ分かりませんが、せっかくの縁なので、今後もお互いの活動を高めいけるような協力関係になっていければと思います。

WBS 「トレたま」出演

昨日放送されたWBSの「トレたま」に無事出演しました。

http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/trend_tamago/tt_171.html


緊張でうまく話せなかったり、手が震えたりしましたが、うまい具合に編集されていたので良かったです。


何よりたった2分くらいのコーナーの為に、遠路はるばる研究室まで来ていただいて、3時間も取材をされていったテレ東スタッフには脱帽です。

放送後、書道家の方から連絡をいただいたり、面白い反応もありました。
今後テレビ効果で、さらに面白い方向に発展する事を期待しています。

とにかく、良い経験になりました。

下の画像は「サンプリング書道」を使って描かれたポスターです。

書の一筆をサンプリング



書の一筆と花火をサンプリング

30日の今日

告知が遅れました。

日付が変わりまして今日の30日、夜放送のワールドビジネスサテライト
"トレたま"というコーナーに「サンプリング書道」が取り上げられる事になったみたいです。

まだ、断定できないのはまだ取材をしていないからなんですね。
今日取材をしてもらって、その日のうちに放送というスタイルのようです。
ニュースみたいに。

なので、どうのようになるのか現時点では予想もできません。
興味のある方は見てやって下さい。

では、髭を剃ってきます。

テレビ

案の定、なかなか億劫でブログ更新が滞っております。
こういうマメな作業は向かないですね。

さて、今日はひとつお知らせがあります。
まだ定かではないのですが今月末に『サンプリング書道』がテレビ取材を受ける事になりそうです。

今から色々準備を始めてなかなか連休をエンジョイする事ができませんでした。

とても短いコーナーですし、私が出演するかもよくわからないのですが、詳細が分かったらまたこのブログにアップしようと思います。

ブログスタート

ブログとか興味なかったのですが、昨日2009年度上期未踏ユースのブースト会議に参加してみて、様々な方と交流をはかるためには必要なのだなと思いしらされ、始めてみました。

主に現在進行中のプロジェクトの開発状況の記録をしていきたいと思います。様々な意見を頂けましたら幸いです。

プロジェクトの内容は「電子楽器のメタファを取り入れた書道表現システム」と言います。
電子楽器のメタファを取り入れる事で、今までになかった書道体験を提案していこうと考えています。

モデルから特徴を抽出し、利用するというサンプラーのような書道を実装しました。
論文: http://miyashita.com/HCI133.pdf
動画: 





作例1:「心」(「道」と「創」という字をサンプリング)




作例2:「群」(ミキサーの機能を利用)




作例3:「う」(鰻の魚拓をサンプリング)





作例4:「GO」(腕の画像をサンプリング)



今後はシンセサイザメタファを実装しようと考えています。